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Intel 修正パッチの提供が始まるもドスパラの場合BIOS更新は保証対象外になるどころかOSのライセンス消失の危険あり 第13世代・14世代CPUの不具合問題

ステッピング6インテルCPU不具合 IntelCPU
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こんにちは。
今回も一連のインテル第13世代・第14世代CPUのクラッシュ不具合に関する記事です。
これまでの経緯等は以下の記事をご覧ください。

今回はIntel公式の動きに関する記事です。

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マイクロコードパッチの配布が始まった→すでに壊れてる場合は効果なし


インテル的にはこのCPUが不安定になる不具合問題を認識し、対象のCPUの補償期間延長と、修正パッチのリリースを始めています。

Intelは7月22日(米国時間)、デスクトップPC向けの第13世代Coreおよび第14世代Coreの不安定性について調査結果を報告。これによれば不安定な動作を引き起こす根本的な原因はマイクロコードのアルゴリズムにあり、プロセッサに誤った電圧要求(より高い電圧)が送信されてしまうことにあったという。

 返品されたプロセッサを徹底的に分析したことにより、この問題を突き止めたという。同社はこの高電圧への暴露の根本原因に対処するマイクロコードパッチを提供し、今回報告されたCPUの不安定性のシナリオに確実に対処できるよう検証を進め、完全な検証を経て8月中旬にパートナーに対してパッチをリリースすることを目標としているという。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1610334.html


8月中旬にリリースすることを目標にしている、ということらしいですが、2024年8月11日現在、更新プログラムの配布が始まっているようです。

Intelが第13世代及び第14世代Coreプロセッサに影響を与えている不安定性の問題に対応する新しいマイクロコードパッチをリリースし、ASUSやMSI等が徐々にBIOSアップデートの提供を開始している。この「0x129」と呼ばれる更新プログラムは、CPUの不適切な電圧要求を修正し、システムの安定性を向上させることを目的としているものだ。当初懸念されたパフォーマンスへの影響だが、Intelの内部テストによると、このパッチ適用後のパフォーマンスへの影響は無視できるほど小さいという。

https://xenospectrum.com/intel-announces-microcode-patch-to-address-cpu-instability-will-have-little-impact-on-performance/


ただし注意点が2つあります。

① 修正パッチを適用してもすでに壊れているCPUは復活しない
② パッチは自動的に適用されず、手動でのBIOSアップデートが必要。


① は考えてみれば当然かと思います。
今回の不具合は異常な電圧(電力量)がかかった影響でCPUのダイが破壊(焼損?)されて起こると推測されています。プログラムのバグとかそういう類の問題ではありません。

ナノマシン搭載のプログラムを注入するならともかく、物理的・物質的に壊れているCPUデジタル的なコードやプログラムで直るはずもありません。

なのですでに不具合の兆候が見られたりブルースクリーンが発生している場合は、CPUの交換などをIntelサポートに要請する流れになるのだと思います。

② はまだ良く分かっておらずWindows アップデートで一緒に流れてくる?みたいな情報を見たような気もしますが、基本的には修正パッチは自動的には適用されず、自分で手動でBIOSアップデートを行う必要があるのだと思います。

今回の記事はこの②の問題について、より詳しく見ていきます。BIOSアップデートと言っても我々BTOメーカー製のPCを使っているユーザーには簡単に行えるものではないのです。

ドスパラ製PCのBIOSアップデートは保証対象外になる。どころかOSのライセンスが消失する危険性が

コメントに寄せられた情報で知りましたが、ドスパラ製のPCを手動BIOSアップデートした場合、サポートの保証対象外になるそうです。

実際にドスパラのウェブサイトにも同様のFAQページがありました。

サードウェーブ製 PC の BIOS アップデートの有償サポートについて

サードウェーブ製 PC に採用しているマザーボードの BIOS は、弊社にてカスタマイズした BIOS を使用しています。
お客様ご自身で更新されますと、OA3 OS ライセンスの消失や、付属の PC-Doctor が利用できなくなるため、BIOS のアップデートはお預かりして有償で行なっています。
費用は BIOS アップデートの作業料金+往復の送料 ( 郵送依頼の場合 ) となりますが、詳しい情報はサードウェーブサポートセンターまでお問い合わせください。

※ 製品によっては最新の BIOS がないものもございますのであわせてご確認ください。
お客様ご自身でアップデートを行なったものは、弊社にて検証していない BIOS のご利用となるため、アップデート後の動作は保証対象外となります。

BIOS に起因するトラブルが確認された際は、弊社にてカスタマイズされた BIOS の更新ファイルをFAQ にて公開しております。FAQ の公開がないものは BIOS 更新を行なう必要はありません。
なお、販売後に開発された OS の対応 BIOS は、公開を行なっておりません。
ご希望の場合は弊社が行なっている有償アップデートをご検討ください。

http://faq3.dospara.co.jp/faq/show/1660?site_domain=default


なるほど。ドスパラは自社でカスタムしたBIOSを使っているようです。そういえばPCの電源を付けた時に真っ先に
~THIRDWAVE~
と表示されます。これはフロンティアでも同じです。これがカスタムBIOSのサインになりそう。

私がPCを購入したのは2024年7月で、1年の保証期間がまだ始まったばかりです。
それが、Intelのせいで深刻な不具合が起こっているにもかかわらずBIOSアップデートを行うと以降は保証対象外になるというのはあまりに乱暴だと感じます。

私などは1年保証しかつけていませんが、高いお金を払って3年・5年保証に延長した人などは発狂ものでしょう。

ステッピング6

3年保証で最低1.1万円、5年保証で最低でも2万円弱かかる………。

また、保証対象外になるだけならともかく、OSのライセンスが消失する危険性があるとも書いてあります。
そういえばPCのセットアップを行った時にライセンス認証が必要ありませんでした。これはOA3版という方式で、PCのBIOSにライセンス情報が書き込まれているのでネットに接続するだけで認証が済んで楽なのですが、こういう時に非常に困ります。

1.本当にBIOSアップデートのみで、OA3ライセンスが消失してしまうのでしょうか?
>>十中八九消失はしないでしょうが、公式的にはサポートできないのでこのような記述になっていると思われます。

この回答を頂いたため、BIOSアップデートをする踏ん切りが付きました。実際にアップデートしたところ、起動時のメーカーロゴがASUSに変わった、BIOSのデフォルトロードした時の値が変わってしまったなどありますが、OA3のキーもOS上から確認でき、OS認証も問題ありませんでした。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13272073518


ネットには同じくドスパラ製のPCでBIOSに問題が発生し手動アップデートを試みようとしている方の質問がありました。(2022年12月の質問なので今回のクラッシュ不具合には関係していません)

結果としてはライセンスは消えず、問題なくBIOSアップデートが完了したそうです。

少しは安心できる情報かも知れませんが、万が一WindowsOSのライセンスが消失した場合何が起こるかと言うと

・画面に「Windowsのライセンス認証」という透かしが表示される
・デスクトップのテーマ変更、壁紙の設定などの個人用設定が不可能になる
・Windowsアップデートができなくなる

https://jp.minitool.com/data-recovery/disadvantages-of-not-activating-windows-11-10.html

などの症状が出るそうです。
その他、PCの性能には一切影響せずゲームなども普通に行えるそうですが、Windowsアップデートが出来なくなるのは割と致命的かも知れません。

Windowsアップデートのうち機能追加などはただのウイルスなのでオフ一択なのですが、セキュリティ更新だけは必ず行う必要があります。
セキュリティ更新まで出来なくなると脆弱性が放置されて、不正アクセスの被害に合ったり踏み台にされて自分が加害者になってしまったりするので非常に危険。

手動BIOSアップデートはするべきか?

BIOSアップデートを行う不具合は起こらなくなるかも知れないが、保証対象外になる

BIOSアップデートを行わないCPUがブチ壊れる可能性が残る


どっちを選んでも二進も三進もいかない詰み状態です。どうあがいても絶望。どうしてこうなった?


そもそも、BIOSのアップデートは素人が手軽に行うには少し難度が高いというか、方法自体はそう難しくはないのだけれども、万が一失敗するとOSが立ち上がらなくなりPCが起動できなくなる危険性もある作業です。ニュアンス的にはレジストリの編集なんかと似てるのかな。

なので唯一の正解はドスパラサポートに問い合わせてお金を払ってBIOSをアップデートしてもらうことでしょう。

費用は BIOS アップデートの作業料金+往復の送料

ドスパラのウェブサイトによるとBIOS・UEFIアップデートと設定は3,300円かかるそうです。ついでに引取修理時の送料も3,300円

合計6,600円を見ていけばよいのかな?
もしくは、ドスパラはBTOメーカーにしては実店舗が豊富にあるメーカーなので、実店舗に直接持ち込む方法だと送料はかからないと思います。京都にも河原町あたりに店舗があったはず。

この場合3,300円だけ払えばライセンス消失の危険性もなく、保証対象外になることもなく、安心安全……だと思われます。

もしくは1年の保証期間が切れてからBIOSアップデートを行うかですね。1年で保証が切れるのでその後は野となれ山となれ…ですがライセンス消失の危機は変わらず。

とりあえず私はしばらく様子見する予定です。
・この修正パッチで本当にクラッシュ不具合が抑えられるのかも不明
・Core i5-14400Fで不具合が起こるのかも不明
・今後ドスパラが対応を変える可能性もある

なので現状慌てて動くには情報が少なすぎるかなと…。
とりあえずドスパラサポートに問い合わせて何かドスパラ的に動くことはしないのかという質問は投げかけてみても良いかも知れません。


今回はここまでとします。

なにか、この修正パッチの提供でクラッシュ不具合問題が全部解決したみたいな風潮が見られることもありますが、問題は全然終わっていません。むしろゲーミングPCユーザーの大半を占めるBTOメーカー製のPCを使っているユーザーにとっては何も解決しておらず、むしろここからが問題の本番だとすら思います。

ハル
ハル

さすがに問題が深刻すぎるからドスパラさんのほうで特例としてサポートしてくれ~

ノラ
ノラ

これだけ騒がれてるのにIntel製CPUを売り続けている時点で確信犯ニャ…?


コメント

  1. 匿名 より:

    ドスパラで購入したパソコンにasus公式のbiosを自分で更新していた場合、今後全ての保証が効かなくなるのですかね?
    セーフティサービス等のプランも含まれるのでしょうか?
    またこの後ドスパラから発表されるだろうbiosは公式しないほうがいいのでしょうか?

  2. ハルハル より:

    匿名さん

    コメントありがとうございます。
    ご質問の件ですが、ドスパラのFAQ(記事参照)を読む限りは、BIOSを手動更新した場合は保証対象外になると思います。
    ドスパラ(に限らずBTOメーカーは大抵そうですが)的には「一度PCケースを開けて中身をカスタムしたPCはもはや自社の製品ではない」というスタンスだと思います。BIOS更新もこれに準ずるかと思います。
    セーフティサービス等も保証対象外になりそうな気がしますが、もしかしたら許してくれるかも知れないので一度ドスパラサポートに問い合わせされることをお勧めします。

    今後ドスパラから出る(であろう)BIOSについてですが、すでに手動更新でパッチ0x129を当てているなら特に更新しなくても良いと思います。
    ただ「もしかしたらドスパラBIOSを当てるとドスパラの保証対象に戻せるかも」という可能性も考えられます。
    一方でドスパラBIOSを当てるためにはドスパラさんに依頼するしか無さそうなので、その際に保証対象外ですと突っぱねられる可能性もあると思います…。

    やはり現状をドスパラサポートに問い合わせされると良いと思います。さすがに温情措置が取られるかも知れませんし…

  3. より:

    ドスパラプレリリースにこんなお知らせが出てました。
    https://cts.dospara.co.jp/5press/share_info.php?id=2963
    自分もガレリアを購入したばかりなので対応気になってましたが何か対応を考えているようですので様子見てみます。

    • ハルハル より:

      妖さん

      コメントありがとうございます。そして情報ありがとうございます!!
      ドスパラのほうで協議中なのですね。救済のためにBIOSアップデートをサービスでやってくれればとてもありがたいですが…今後の進捗を見守りましょう。

      しかし「インテル製13・14世代CPUの一部 (13700~13900K、14700~14900K等)」
      ↑この書き方だとドスパラはi5シリーズを不具合の対象とは認めていない感じですね。インテルはi5-14600Kに関しては不具合の対象だとしているのですが…。
      そういえばドスパラに問い合わせた結果、i5-14400は不具合の対象ではないと言われました。また記事を書こうと思ってます。

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