更新履歴
8/31 初稿投稿
9/9 パソコン工房の対応を追加
9/11 ツクモの対応を追加
9/13 セブン(seven)の対応を追加
9/23 ストーム(Storm)の対応を追加
こんにちは。
今回も一連のIntel第13世代・第14世代CPUのクラッシュ不具合に関する記事です。
時系列等は以下の記事をご覧ください。
インテル製CPUの不具合問題に関する一連の記事
2024年の時系列と記事まとめ【まとめ記事なので初めての場合はこちらからご覧ください】
Intel CPUのクラッシュ不具合はKなしi5-14400 i5-13400も対象
i5-14400・13400が不良品かステッピングを調べて確かめる方法
修正パッチの提供が始まるもOSのライセンス消失の危険あり
クラッシュ不具合についてドスパラに問い合わせた結果
Core i5-13400(F)で不具合・不安定化の報告が発生
ドスパラの対応方針が発表されました【9/4更新】
BTOメーカー11社の対応まとめ【9/13更新】 ←いまここ
インテル公式発表 Core i5-13400(F),14400(F)はセーフ
i5-13400,14400への対応に関してドスパラに問い合わせた結果
【アイドル状態でも壊れる】新BIOSアップデート(3回目)が発表
ドスパラの実店舗でi5のBIOSアップデートについて聞いてきた
「クラッシュ不具合は完全に解決した」インテルの主張
結局i5-13400・i5-14400ユーザーはBIOS更新をするべきか否か
i5-13500で不具合発生 インテルはBIOS更新を求める
改めてi5のBIOS更新をドスパラに問い合わせた結果
さて、先日この不具合に関して、ドスパラが今後の対応方針を発表しました。詳しい内容はドスパラ公式ウェブサイトを確認して頂くとして、内容を私なりにまとめたのが以下の記事です。(↓)
この記事ではドスパラの対応は結構手厚いものだと評価して、このように書きました。
この前ドスパラサポートに問い合わせた結果を酷評した記事を書きましたが、ドスパラを見直しました。ドスパラと同じレベルの対応を出来るBTOメーカーは、そう多く無さそうな気がします。
ここで気になったのが、ではドスパラ以外の他のBTOメーカーの今回の不具合に対する対応は一体どうなっているのだろうか?という点です。ドスパラ以外の情報は特に集めていないので全然把握していません。
そこでこの機会に調べてみようと思い、今回の記事を書くことにしました。
今回調べるBTOPCメーカーは以下の通りです。
① マウスコンピューター
② パソコン工房
③ フロンティア
④ TSUKUMO(ツクモ)
⑤ Sycom(サイコム)
⑥ パソコンショップSEVEN(セブン)
⑦ storm(ストーム)
⑧ Lenovo
⑨ NEC
⑩ HP(ヒューレット・パッカード)
⑪ DELL
調べる内容としてはインテル製CPUの不具合への対応ですが、今回のドスパラの対応を基準として評価します。つまり
この5点について、ドスパラと他のBTOメーカーの対応について比較していきます。
例えば保証対象にi5も入っているならドスパラよりも手厚い保証、みたいな感じです。
私はドスパラとフロンティアのゲーミングPCユーザーなので、他のBTOメーカーにはそもそもあまり詳しくありません。私の記事で情報なしとした場合でも、別途ユーザー宛にメールなどで情報がアナウンスがされている場合もあります。あくまで2024年8月30日時点で、公式ウェブサイトから読み取れる情報だけをもとにして記事を作成したことをご承知おきください。
各BTOメーカーの不具合への対応方針
マウスコンピューター
インテル Core 第13世代_第14世代 CPUのシステム不安定問題に関しまして
マウスコンピューターの場合は、概ねドスパラと同じような対応になっていました。i7・i9のみが不具合の対象で、不具合の対象CPUは5年間、無償で対応するとのことです。
予防的な措置やこれまでの修理費用に関する情報は見つけられませんでした。
BIOSアップデートに関する情報は9月上旬を目途に順次公開するようですが、どうやらユーザーが自分でアップデート作業を行うという形になりそうです。
パソコン工房:20240909更新
インテル 第13/14世代デスクトップ・プロセッサーに関するお知らせ
インテル 第13/14世代デスクトップ・プロセッサーに関するお知らせ2024年9月3日
パソコン工房の場合は、情報はナシナシのナシでした。
インテル製CPUで不具合が起こっていることは把握しているものの、では自社でどのように対応するのかという事は一切何も決まっておらず、対応未定です。
他のBTOメーカーがすでに動き出している中ではあまりにも遅い対応だと言わざるを得ないでしょう。ユーザーは怒っていい。
2024年9月9日追記
パソコン工房の9月3日リリースの情報で、対象のCPUは5年間無償修理・交換の保証がなされるとの発表がありました。対象はi7・i9とi5のK付き。ドスパラ・フロンティア・マウスに準じた対応になりました。
いかんせん出遅れた感はありますが、パソコン工房ユーザーは一安心というところでしょうか。
フロンティア
【重要】インテル製CPU13世代14世代の不具合に対するUEFIBIOSの公開について
インテル製13世代および14世代CPUの不具合につきまして
私の旧ゲーミングPCでおなじみフロンティアですが、基本的にはドスパラと同じような対応でした。i7・i9のみが不具合の対象で、不具合の対象CPUは5年間、無償で対応するとのことです。
ただしフロンティアはK付きのi5も販売していたらしく、Core i5-13600K・Core i5-13600KF・Core i5-14600K・Core i5-14600KFが保証対象に加えられています。やっぱりi5-13400と14400は無視されています。
予防的な措置と修理費用に関する情報は無し。
BIOSの手動アップデートに関しては、UEFI BIOS の提供を順次開始いたしますということで自分でやれというスタンスのようです。
やるのは構わないけどBIOSアップデートはリスクのある行為だし、そもそも手動アップデートは保証対象外になるけどその辺の扱いはどうするの?という情報は何もありませんでした。やや乱暴に感じます。
TSUKUMO(ツクモ)
【8/28更新】インテル製 第13/14世代の一部CPUにおける不安定動作への対応について
インテル製 第13/14世代の一部CPUにおけるBIOSアップデートのお願い
インテル製 第13/14世代CPU搭載BTOパソコンをご購入・ご検討のお客様へ
(私の探し方が悪かったのかもしれませんが、ツクモのトップページからは上の情報にアクセスできず、検索で引っかかったものになります。やや不親切。)
ツクモの場合は、情報はナシナシのナシでした。
インテル製CPUで不具合が起こっていることは把握しているものの、では自社でどのように対応するのかという事は一切何も決まっておらず、対応未定です。
ただしBIOSアップデートに関しては動き出しており、特設ページが設けられています。
しかしフロンティアと同じく、順次公開するから自分で行えというスタンスです。だからその場合の保証はどうするの?という誰もが思い浮かべる疑問には口を閉ざしたままです。
2024年9月11日追記
ツクモの9月10日リリースの情報で、対象のCPUは5年間無償修理・交換の保証がなされるとの発表がありました。対象はi7・i9とi5のK付き。
出遅れましたが、競合他社と同じ対応になりました。他社の動きを見て慌てて追従したな?
なお「Core i5-13400 / 13400F / 13500 / 14400 / 14400F / 14500 のCPUは対象外ですが、BIOSアップデートいただいても差し支えございません。」という一文もありました。
Sycom(サイコム)
Intel第13世代・14世代Coreプロセッサ搭載PCのご購入をご検討、および過去にご購入いただいたお客様へ
サイコムの場合も、情報はナシナシのナシでした。
すでに不具合が起こっている場合はサポートに連絡してくださいという事で、具体的な不具合対象のCPUや補償の在り方などは何も触れられていません。
ただしBIOSアップデートに関しては情報がかなり公開されており
該当BIOSリリース以前にパソコンをお求めいただきましたお客様につきましては、誠に恐れ入りますが最新バージョンのBIOSに更新いただきますようお願い申し上げます。
ということで、すでに手動のBIOSアップデートを行うように呼びかけられています。だから保証はどうなるの?
まさかBIOSアップデートした後は「なに!?BIOSをアップデートしただと!?じゃあ保証対象外だから後は知りませ~~~ん^^」じゃないでしょうね。
パソコンショップSEVEN(セブン)
パソコンショップSEVENの場合は、無でした。
インテル製CPUで不具合が起こっていることすら認識していない様子です。いや絶対認識はしているのでしょうけども、確信犯的(誤用)にスルーしています。
Sevenのお知らせページにはRyzenの新商品が販売開始!などの商売に関することしか書かれていません。不具合のふの字もありません。
例えばこれはサイコムですが、他のBTOメーカーがトップページにデカデカと今回の不具合問題を取り上げた特設ページのリンクを張り付けているのと大違いです。
Sevenはん……なんでや……
20240913追記
当記事に寄せられたコメントから、パソコンショップSEVENの対応に関する情報を提供していただけました。
それによると「問い合わせフォーム」→「お問い合わせ分類:保証・アフターサポート」→「お問い合わせ内容:intelの第13・第14世代CPU不具合について」と進むと、不具合の対象CPU一覧が表示されるとのことです。
対象CPUはやはり、Kつきi5・i7・i9とのこと。他社のように5年間保証するという文言はどこにも書いてありませんが、少なくとも交換依頼は受け付けて貰えたそうです。ユーザーの方でお困りの場合はこちらから問い合わせると良さそうです。
上の画像が当該ページの内容です。めっちゃ隠されてる……seven的にはこのページを見つけて欲しく無さそう。もっと大々的にアピールしてください。
storm(ストーム)
【重要】インテル社製 第13世代・第14世代 CPU、特定の動作環境による不安定動作に関して
stormの場合も、無でした。
インテル製CPUで不具合が起こっていることすら認識していない様子です。いや絶対認識はしているのでしょうけども、確信犯的(誤用)にスルーしています。
「270°強化ガラス採用!」とか「日本初背面コネクタマザーボード搭載PC!」とか言ってる場合じゃないですよ……。
stormはん……なんでや……
20240923追記
他のBTOメーカーに遅れること約一ヶ月。とうとうstormも観念したのか、今回の問題に対するアナウンスを開始しました。
対象CPUはやはり、Kつきi5・i7・i9とのこと。5年間保証するという文言はどこにも書いてありません。
8月28日以降に発売・出荷したPCについては対応マイクロコード0x129を適用済み。
すでに不安定化しているユーザーはサポート窓口まで連絡して欲しいとの事。
Lenovo
lenovoの場合も、無でした。
NEC
NECの場合も、無でした。
今知ったんですけどNECってLenovo(もちろん中共資本)に買収されたんですね。今どき個人でNECのPCなんて使っている人はいないでしょうけども、学校や官公庁など自治体などはNECのPCがかなり幅を利かせているのでは?非常に深刻な事態のように思えます。
HP(ヒューレット・パッカード)
HPの場合も、無でした。
DELL
DELLの場合も、無でした。
おいおい!!
百歩譲って、stormやsevenのような弱小(失礼)BTOメーカーは対応が遅れても仕方ありませんけれども。
lenovo・NEC・HP・Dellなどの大手メーカーがどいつもこいつも知らぬふりを決め込んでいるのは一体全体なんなのですか。悪質すぎるでしょこれ!
(この辺のメーカーが第13世代・第14世代のIntel製CPUを搭載したデスクトップPCを販売しているのかまでは調べていません。例えばNECだとノートPCが主力だからウチには関係ないとか思ってそうです)
ここまでのまとめ
ここまでをまとめると以下のようになります。
保証対象 | 5年保証 | 予防措置 | 返金 | BIOSアップデート | |
ドスパラ | i7・i9のみ | 〇 | 有償 | 〇 | 手動 |
マウス | i7・i9のみ | 〇 | ? | ? | 手動 |
パソコン工房 | i7・i9・一部i5 | 〇 | ? | ? | 手動 |
フロンティア | i7・i9・一部i5 | 〇 | ? | ? | 手動 |
ツクモ | i7・i9・一部i5 | 〇 | ? | ? | 手動 |
サイコム | ? | ? | ? | ? | 手動 |
SEVEN | i7・i9・一部i5 | ? | ? | ? | ? |
storm | i7・i9・一部i5 | ? | ? | ? | 手動 |
Lenovo | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 |
NEC | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 |
HP | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 |
DELL | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 |
結果として、ドスパラが一番情報を公開して、一番手厚い保証をしていることになります。これは非常に意外な結果になりました。ドスパラはん、頑張ってるやん…。
マウスとフロンティアに関してはほぼドスパラに準じた対応。ただし予防措置や返金に関する情報はありません。
パソコン工房・ツクモ・サイコムは情報は無し無しの無し。BIOSアップデートに関する情報は割と出していますが、BIOSアップデートをした後のことは知ったこっちゃない、みたいな態度です。
SEVEN、storm、Lenovo、NEC、HP、DELLは情報を紹介しているお知らせページすら設置していませんでした。(見つけられてないだけかも)
これは非常にユーザーに対して不誠実な対応というか、あまりにも対応が後手に回っていると感じました。
特に大手メーカーほど対応が雑な印象。
逆にドスパラやフロンティアなどの中小BTOメーカーのほうがきめ細かい対応をしているのが意外で、大手はしっかりしろという気持ちになりました。
今回はここまでとします。
今回はインテル製CPUの不具合・不安定化問題に関して、ドスパラ以外のBTOメーカー各社の対応を調べてみました。
あくまで2024年8月30日時点での対応で、今後対応が追加されたり変わったりすることだと思います。
何か状況が変われば情報を頂ければと思います。
それではご覧いただきありがとうございました。
インテル製CPUの不具合問題に関する一連の記事
2024年の時系列と記事まとめ【まとめ記事なので初めての場合はこちらからご覧ください】
Intel CPUのクラッシュ不具合はKなしi5-14400 i5-13400も対象
i5-14400・13400が不良品かステッピングを調べて確かめる方法
修正パッチの提供が始まるもOSのライセンス消失の危険あり
クラッシュ不具合についてドスパラに問い合わせた結果
Core i5-13400(F)で不具合・不安定化の報告が発生
ドスパラの対応方針が発表されました【9/4更新】
BTOメーカー11社の対応まとめ【9/13更新】 ←いまここ
インテル公式発表 Core i5-13400(F),14400(F)はセーフ
i5-13400,14400への対応に関してドスパラに問い合わせた結果
【アイドル状態でも壊れる】新BIOSアップデート(3回目)が発表
ドスパラの実店舗でi5のBIOSアップデートについて聞いてきた
「クラッシュ不具合は完全に解決した」インテルの主張
結局i5-13400・i5-14400ユーザーはBIOS更新をするべきか否か
i5-13500で不具合発生 インテルはBIOS更新を求める
改めてi5のBIOS更新をドスパラに問い合わせた結果
コメント
この記事大変参考になりました。
パソコンショップ SEVENユーザーです。
セブンはん、お知らせはないものの問い合わせフォームのお問い合わせ分類にて、「保証・アフターサポート」を選択すると、「intelの第13・第14世代CPU不具合について」というお問い合わせ内容選択欄が表示され、その内容を選択すると、ようやく不具合の対象CPUと、今後購入したモデルはマイクロコード適用済みとなる旨のお知らせが表示されます。保証や修理については情報ありませんが、保証交換依頼には応じていただけました。
https://pc-seven.co.jp/contact/bf
他社のようなトップ画面での周知が無いのでとても十分な対応とは言い難いですが、なしなしのなし、ではなかったためお知らせします。
ゲーミングPCおじさん さん
コメントありがとうございます。この記事が何かの参考になったのであればよかったです。
また、SEVENに関する情報提供を頂きましてありがとうございます!早速記事内に反映させました。該当ページを見てきましたがめちゃめちゃ奥底に隠されていて笑ってしまいました…。
ところで
>>保証交換依頼には応じていただけました。
とのことですが、もしよろしければ追加の情報を頂けませんでしょうか?
① 今お使いのPCはsevenの保証期間内でしたか?
② CPUの無償修理(交換)依頼が通った、という事でしょうか?
② もし保証期間「外」の場合、それでも無償で対応してくれた、という事でしょうか?(もともと保証内だった場合はスルーしてください)
よろしければお願いいたします。