こんばんは。ハルです。
ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、私は日本全国を主にJRを使って旅行しています。現在のJR路線の乗車率は全線の99%。北海道の北の果てから九州の南端まで、色々行きました。細々と書いてきた旅行記もかなりの分量になってきました。
しかしふと思いました。結局どの路線がおすすめなのだと。
なるほど。確かに旅行記を書き殴るばかりで、一覧にはして来なかった。
そこで今回は、2024年3月現在、私が乗車したことのある中で特にお勧めできるJR路線を簡単に紹介したいと思います。
(簡単にと言いつつ数えてみたら62路線(執筆時点)も取り上げることになってしまいました)
しかし自分で言っておいてなんですが、面白さや旅情なんてものは、その日の気分や天候・季節・旅行者の出身地などで大きく変動するものです。
例えば私は関西在住なので、どうしても近畿圏の路線の評価は低くなります。都会(というか人混み)も大嫌いなので関東の鉄道は軒並み低評価です。逆に北海道なんかはたいてい高評価です。
季節、天候、時刻、年齢、気分、懐具合、混んでいるかすいているか、同行者の有無とお互いの関係、初めてか二度目か、特急か鈍行か。もう何もあてになりません。
以上のように、このページの内容は非常にあいまいなもの、かつ、完全に独断と偏見に満ち溢れています。どうか真面目に捉えず、生暖かい目で見て貰えたらと思います。
「我の気に入らない路線が入っているではないかけしからん」などのクレームは受け付けません。逆に「朕のお気に入り路線が入っていないではないか」などといった場合はお気軽に情報をお寄せください。
また、路線名と区間が一致していないところがあるかも知れませんがスルーしてください。山陰本線の終着駅は下関駅ではなく実は幡生駅とか、そういう細かい部分は見て見ぬふりでお願いします。
では早速。まずは北海道編です。
① JR宗谷本線 (旭川-稚内) JR北海道
路線名:JR宗谷本線 (旭川-稚内)
乗車日:2016年10月、2023年2月
種別 :特急スーパー宗谷・旭川発稚内行き普通列車など
乗車記:北海道フリーパス3日目、北海道LOVEパスの旅など
宗谷本線は旭川から稚内までを結ぶ、地方交通線としては日本一の長さを誇る一大ローカル線です。
人よりもクマが多いんじゃないかと思うような山奥を通ります。
終着稚内駅は「日本最北端の駅」として有名。正真正銘、日本の一番北へと至る路線です。北へ向かうというだけでグッとくるものがあるでしょ。
宗谷本線のハイライトはやはり、抜海-南稚内間でチラッと見える利尻島と礼文島でしょう。本当にチラっとしか見えないのですが、立派な利尻富士が日本海にそびえる様は見事の一言。
2023年の北海道LOVEパスの旅では稚内に近づくと突然猛吹雪に襲われて利尻島と礼文島が見えなかったのですよね。とても残念。
他にも稚内に至る道中には黒い音威子府そばで有名な音威子府駅もあります。訪れるのはなかなか難易度が高いですが、ぜひ足を運んでほしい駅です。
② JR釧網本線 (網走-東釧路) JR北海道
路線名:JR釧網本線 (網走-東釧路)
乗車日:2014年9月、2016年10月、2019年2月、2023年2月
種別 :流氷物語号、SL冬の湿原号など
乗車記:2014年夏6日目、北海道フリーパス4日目、2019冬、北海道LOVEパスなど
釧網本線はその名前の通り、網走と釧路という北海道東部の2大都市を結ぶ路線です。オホーツク側から太平洋側へ、北海道東部を縦断する重要な路線ですがその実態はただのローカル線で、特急をはじめ優等列車すら走らない鄙びた路線です。
見どころとしては2つあります。
まず冬の網走-知床斜里間で見られる流氷。
名寄本線や興浜線が廃止された今、釧網本線だけが唯一流氷を見られる可能性のある路線です。
私の旅行史としては2019年と2023年のそれぞれ2月に釧網本線に乗車。流氷っぽいそれらしきものは見られましたが、視界一杯を氷の塊が埋め尽くす、といったパーフェクト流氷はまだ見られていません。
地球温暖化の影響でどんどん流氷が少なく薄くなっているので、近い将来流氷は見られなくなると言われています。まだ見たことが無いよという方は今すぐ乗りに行くしかありませんね。
さて見どころのもう1つは南部に広がる釧路湿原。
夏にも冬にも美しい湿原の風景を楽しむことが出来ますし、特に冬は様々な野生動物の姿を間近で見ることが出来るでしょう。エゾシカ、キタキツネ、タンチョウ、オジロワシ、シマフクロウなどなど、動物園に行かなくとも様々な動物たちの野生の姿を車窓から観察できます。
その他、沿線には摩周湖や屈斜路湖などの観光名所が目白押しですが釧網線の車窓からは見ることは叶わず。せめて屈斜路湖の畔を通しておけばと悔やまれます。
また、美幌峠からの屈斜路湖はまさに絶景なので、スイッチバックの連続で美幌峠を通しておけば日本で最も美しい車窓になったでしょうに。無念です。
③ JR花咲線 (釧路-根室) JR北海道
路線名:JR花咲線 (釧路-根室)
乗車日:2016年10月、2019年2月、2023年2月
種別 :釧路発根室行き快速はなさきなど
乗車記:北海道フリーパス5日目、北海道LOVEパスなど
JR花咲線は根室本線の一部区間ですが、当ブログでは分かりやすさを優先して釧路-根室間を愛称の花咲線と呼称します。
花咲線は釧路から根室、日本本土の最東端へと至る路線です。
沿線には別寒辺牛湿原、日本最東端の駅「東根室駅」、日本本土最東端「納沙布岬」など有名どころが大量に存在します。
特に別寒辺牛湿原は湿原のド真ん中を花咲線の列車が走るため、日本でもトップクラスの見事な車窓が展開されます。上でも紹介していますが湿原に映る空と雲は圧巻の一言。時間が経つのを忘れて車窓に見入ってしまいます。
車窓の素晴らしさと旅に出た実感を味わえる路線といえば、花咲線がJR全線で第一位かも知れません。そんな花咲線。すごく遠方にあるため乗りに行くのは大変ですが、未乗車の方はぜひ。
(え?人気が無くて釧路便は季節運航に格下げされてる?そんなぁ…)
④ JR根室本線 (滝川-釧路) JR北海道
路線名:JR根室本線 (滝川-釧路)
乗車日:2014年9月、2016年10月、2023年2月など
種別 :特急スーパーとかち、特急スーパーおおぞらなど
乗車記:北海道フリーパス5日目、北海道LOVEパスなど
JR根室本線は滝川から釧路までを結ぶ北海道中央部を貫通する路線です。一応本線というだけあって幹線なのですが、実際のところは滝川-新得までは山中をクネクネ進むローカル線です。もちろん単線だし。
特急列車はのちに短絡線として建設されて線形も良いJR石勝線を経由するようになり、JR根室本線は忘れ去られました。
それでも細々と頑張っていた根室本線を悲劇が襲います。2016年の台風16号の被害によって根室本線各所で線路が寸断。一部区間で鉄道が不通になり、バスでの代行輸送となってしまいました。
あれから7年が経ち、鉄路を復旧するどころかこのまま廃線にするという言語道断の結末になってしまいました。JR北海道よ、見損なったぞ。
廃線が決まってしまったので仕方なく、バスでの代行輸送に乗車して根室本線は完乗達成という事になりました。バス代行ではかつての日本三大車窓が復活しているのがせめてもの慰めです。
⑤ JR富良野線 (旭川-富良野) JR北海道
路線名:JR富良野線 (旭川-富良野)
乗車日:2015年7月・2016年10月
種別 :富良野・美瑛ノロッコ1号・富良野発旭川行き普通列車など
乗車記:2015年夏 5日目など
JR富良野線は旭川から富良野へと、北海道の中心部を縦に結ぶ鉄道路線です。
沿線にはまさに北海道という景色が展開される美瑛の町があります。あいにく富良野線は丘を避けて進むため丘が連なる景色は眺められませんが、大雪山系や十勝岳の雄大な姿を満喫出来ます。
その他、青い池やラベンダーで有名なファーム富田など、列車に乗るだけではなく列車を降りて歩いてみたいスポットが満載です。
真夏でもカラッと涼しい北海道を歩いて散策すると、二度と本州に戻りたくなくなりますよ。冗談ではなく本州は空気が澱んでいます。
⑥ JR留萌本線 (深川-増毛) JR北海道
路線名:JR留萌本線 (深川-増毛)
乗車日:2014年9月、2016年10月
種別 :深川発普通列車など
乗車記:2014年夏、北海道フリーパス
JR留萌本線は北海道の中央付近に位置する深川から日本海側の留萌、そして増毛へと至る鉄道路線です。
留萌、そして増毛と言えばむかしはニシン漁がそれはもう大変ににぎわったと聞きます。昔はニシン御殿が立ち並び、ぼろ儲けで笑いが止まらなかったとか。
そんな沿線も今は寂れ果てた漁村ばかり。寂しげな旅情が薫る車窓がイチオシです。
私の乗車記としては2014年9月に留萌でレンタカーを借りてオロロンラインを走ったことが良く思い出に残っています。その時は留萌で下車してしまったので、留萌-増毛間を乗り逃してしまいました。
その未乗車区間を埋めるために、2016年10月に再度乗車。この時に完乗は達成しました。
それからしばらく北海道を訪れることが出来ずにいたのですが、モタモタしている間にJR留萌本線はほとんど廃線のような状態になってしまいました。2023年2月に久しぶりに北海道を訪れたのですがその時に乗っておけばよかったと今猛烈に後悔をしております。
⑦ JR千歳線 (苫小牧-札幌) JR北海道
路線名:JR千歳線 (苫小牧-札幌)
乗車日:2014年9月、2016年10月、2018年2月、2023年2月など
種別 :快速エアポート、特急すずらんなど
乗車記:2015夏、2016フリーパス、2018冬、2023冬など
JR千歳線は苫小牧(正確には沼ノ端)から札幌までを結ぶ路線です。新千歳空港に降り立った旅行者がまずお世話になるのが千歳線であり、たいていの旅行者は快速エアポート号に乗って札幌に向かうと思います。
その快速エアポート号がめちゃくちゃ有能なのです。721系というきゃわいい車両で運行されるのですが、ゆったりした転換クロス車でとても快適ですし、車窓には早速北海道らしい景色が展開されます。特に札幌に近づいて豊平川を渡河する地点では北海道に来たぞー!と叫びたくなるほど気分が盛り上がります。
北海道に来て最初に出迎えてくれるJR千歳線。大好きです。
ん?733系エアポート?滅びてください。
⑧ JR函館本線 (函館-旭川) JR北海道
路線名:JR函館本線 (函館-旭川)
乗車日:2014年9月、2016年10月
種別 :特急スーパー北斗、特急スーパーカムイ、長万部発普通列車など
乗車記:2015夏、2016フリーパス、2018冬、2023冬など
JR函館本線は北海道南部の函館から、北海道の真ん中旭川まで総営業キロ458.4 kmという長距離を結ぶ鉄道路線です。といっても全線区を運行する列車は存在せず、実態的には「函館-長万部」「長万部-小樽」「小樽-旭川」という3つの路線に分かれている格好です。
函館-長万部は特急がビュンビュン走る大幹線ですが内浦湾すれすれを走るために大変眺望の良い路線になっています。
一方長万部からは山に入り、鈍行列車のみで運行されるローカル線になります。小樽からは再び札幌-旭川間の大幹線になり、特急や快速列車などが多く走るという、3つの線区でそれぞれ違った楽しみがある路線です。
一押しはやはり内浦湾沿いを走る函館-長万部間でしょうか。波をかぶりそうな海沿いを走り、北海道駒ヶ岳の雄姿を色々な角度から楽しむことが出来ます。
それでは今回はここまでとします。
今回は主にJR北海道管区の北海道おすすめ路線をご紹介しました。
次回は東北地方のおすすめ路線をご紹介していければと思います。それでは次の記事で!
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