こんにちは、ハルでございます。
今回は歴史(?)のお話です。
先日、なんとなくWikpediaの1929年のウォール街大暴落の記事と狂騒の20年代、世界恐慌の記事を読んでいたところ、2025年現在の状況、2025年に至るまでの状況とかなり似ているなと思いました。
今回はこの点をご紹介できればと思います。
1929年のウォール街大暴落と2025年がそっくりな件
それでは早速、1929年のウォール街大暴落と2025年の株価暴落を比較してみたいと思います。歴史的な記述は前述したWikipediaから参照しています。
前史
1920年~1929年 | 2020年~2025年 |
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大暴落に先立つ10年間、すなわち狂騒の20年代は、都市における富と過剰の時代であり、投機の危険性について警告があったが、多くの者は市場が高い価格水準を維持できるものと信じていた。 | リーマンショックからの回復、ゴルディロックス相場の上抜け、新型コロナウイルス感染症による全世界緊急利下げ、金融緩和による金余り、緩和マネーによる富の過剰などが該当 |
1920年から1921年に掛けて痛切な戦後不況があり、その後1920年代を通じての長い回復があった。 | 新型コロナウイルス感染症による一時的な不況とその後のばら撒きによる株価つり上げが該当 |
上昇する株式市場や拡張する貸付の利点を取るためにより多くのアメリカ人が能力(実体経済)以上に背伸びするようになっていった。 | 同左としか言いようがない状態 アメリカ人のクレジットカードローン・リボ払いの現実は良く知られている通り |
1920年代後半に続いた投機ブームは数十万人のアメリカ人が株式市場に重点的に投資することに繋がり、少なからぬ者は株を買うために借金までするという状況 | アメリカ人はかなりの割合で株式投資を行っていることは有名 日本でも投資ブームが起こり、明らかに加熱していた |
この時期の投機熱を象徴するものの一つに、中小投資家の増加がある。複数の小規模資金をまとめて大口化できる投資信託という仕組みは、それまでよりも広い層の人々を投資の世界に呼び込んだ | 新NISAェ…… オルカンェ…… 芸能人などがさかんに投資を推奨していたのも記憶に新しい |
経済学者アーヴィング・フィッシャーは、「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」という有名な予言を行っていた (笑) | 崩壊を懸念する声も中にはあったが、全体としては2025年も米国株市場は強く、S&P500は年末に向けて最高値を更新するという見方が大勢 |
崩壊開始
1920年~1929年 | 2020年~2025年 |
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ダウ工業株平均は6年間上がり続けて当初の5倍になり、1929年9月3日に最高値381.17をつけたあとで、市場は1か月間急降下し、下がり初めから見れば17%下落した。 | ダウ工業株平均は4.5年間上がり続けて当初の2.5倍になり、(リーマンショックから見ると16年で6倍強) 2024年12月4日に最高値45,073.63をつけたあとで、市場は2か月間急降下し、下がり初めから見れば18%下落した。 ダウ・ジョーンズ工業株平均 下落率 2025年4月3日 -1,679ドル -4.0% 2025年4月4日 -2,231ドル -5.5% |
株価はその後の1週間以上にわたって下げ幅の半分を回復したが、その直後にまた下落するだけだった。下げ基調は加速し、大暴落初日となった1929年10月24日の、いわゆるブラックサーズデーを迎えた。 | 2025年4月7日に1,500ドル、4月9日には過去最大の上げ幅となる2,962ドルの上昇で株価は下げ幅の半分を回復したが……? |
ダウ・ジョーンズ工業株平均 下落率 1929年10月28日 -38.33ドル -12.82% 1929年10月29日 -30.57ドル -11.73% | ダウ・ジョーンズ工業株平均 下落率 2025年?月?日 -?ドル -?% 2025年?月?日 -?ドル -?% |
ハーバート・フーヴァー大統領が懸案のスムート・ホーリー関税法案に拒否権を発動しないという噂が飛び交っており29日に株価はさらに暴落したと記した | トランプ米大統領は2日、世界各国からの輸入品に「相互関税」をかけると発表した。 主な国・地域では欧州連合(EU)の税率は20%、中国は34%、インドは26%を課す。英国などは最も低い10%に設定した。 トランプ氏が特に「悪質な国」として高い税率を課した国では東南アジアが目立った。カンボジア49%。ベトナム46%、スリランカ44%と続いた。ソース |
1930年関税法は、20,000品目以上の輸入品に関するアメリカの関税を記録的な高さに引き上げた。多くの国は米国の商品に高い関税率をかけて報復し、アメリカの輸出入は半分以下に落ち込んだ。一部の経済学者と歴史家はこの関税法が世界恐慌の深刻さを拡大した、あるいはそれ自体を引き起こしたと主張している | 中国政府は9日、米国からの輸入品に50%の追加関税を課すと発表した。すでに発表している34%の報復関税に上乗せして84%の税率とする。10日午後0時1分(日本時間同日午後1時1分)に発動する。ソース |
一時的な底値は11月13日のことであり、ダウ工業株平均は198.60で終わった。市場はこの時点から数か月間回復し、1930年4月17日には294.07という2番目の高値をつけた(いわゆるデッド・キャット・バウンス) | 過去の例を参考にすると ダウの一時的な底値目途→23,000ドル 反発目途→35,000ドル |
市場は1931年4月に着実に下げ始め、1932年7月8日にダウ工業株平均が41.22をつけるまで止まらず、最高値と比べると89%の下落という衝撃的なものになった。 | 過去の例を参考にすると 2027年頃 ダウの底値目途→4,950ドル (まあさすがにこれは考えにくいが……) |
世界恐慌とその後の世界
1929年~ | 2025年~ |
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ボリビアがデフォルトした。そして他の南米諸国も次々と債務不履行に陥った。 | ??? |
イギリス イギリスは自国産業保護のため輸入関税を引き上げ、チープマネー政策を採用した。ポンド相場は$4.86から$3.49に引き下げられた。ブロック経済政策は世界中に波及し、第二次世界大戦の素地を作った | ???? |
ハーバート・フーヴァー米国大統領 「株価暴落は経済のしっぽであり、ファンダメンタルズが健全で生産活動がしっかり行われている(ので大丈夫) | トランプ米国大統領 「これは経済革命であり、われわれは勝利する」「耐え抜け。簡単ではないが、最終的な結果は歴史的なものになる」 |
1930年代後半には再び危機的な状況となった。多くの労働組合が賃金の切り上げを要求、実質賃金の切り上げ(ワグナー法)は他の大勢の労働者の解雇につながった。1936年、すでにインフレ傾向にあったことを警戒したFRBは金融引き締めに転じ預金準備率を2倍に引き上げた。 | ???? |
フランス ドイツがオーストリアと締結した関税同盟をヴェルサイユ条約違反だと非難したフランスが、制裁としてオーストリアから資本を引き揚げたことがきっかけとなりオーストリア最大の銀行クレジット・アンシュタットが破綻したことは欧州全体に深刻な金融危機をもたらした。さらに賠償問題を解決するため、新たに検討されたヤング案に対する反発は、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)の躍進をもたらした。 | ???? ちなみに欧州は物価高・移民でめちゃくちゃな状態であり、移民排斥の動きが広がっている。極右政党の躍進などの政変。 |
ドイツ 大恐慌によってドイツ経済は再び深刻な状態へ陥った。アメリカ資本は次々と撤退し、復興しかけていた経済は一気にどん底に突き落とされた。失業率は40パーセント以上に達し銀行や有力企業が次々倒産、大量の失業者が街に溢れ国内経済は破綻状態となる。 | ???? ちなみに今のところドイツの株価は絶好調。 |
日本 世界恐慌(昭和恐慌)の発生とほぼ同時期に行った金解禁の影響に直撃され、それまで主にアメリカ向けに頼っていた生糸の輸出が急激に落ち込み、危機的状況に陥る。都市部では多くの会社が倒産し就職できない者や失業者があふれた。恐慌発生の当初は金解禁の影響から深刻なデフレが発生し、農作物(特に繭)は売れ行きが落ち価格が低下した。1935年まで続いた冷害・凶作、昭和三陸津波のために疲弊した農村では娘を売る身売りや欠食児童が急増した。1935年に公共土木事業が打ち切られ、生活できなくなり大陸へ渡る人々も増えた。 | 日本 無計画な異次元の金融緩和・マイナス金利・ばら撒き・日銀によるETF買い入れなど異常な金融金融政策と新型コロナウイルス感染症やロシアのウクライナ侵略などによるサプライチェーンの破壊もあり、円安が止まらなくなった。 学校給食は崩壊寸前で刑務所以下の食事しか子どもに提供できない。 中抜き・中間搾取・裏金など政治の腐敗と癒着。 |
全体的な流れとしては、ウォール街大暴落・世界恐慌を発端として各国で保護主義が台頭し、ブロック経済・植民地経済が導入され、植民地や資源を持たない国は全体主義や領土拡張に繋がり、そして

???
朕茲ニ戦ヲ宣ス
世界は第二次世界大戦へと突き進むことになりました。
なお以下余談ですが
第二次世界大戦前 | 最近 |
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1935年 ザール地方を住民投票で編入 1936年 ラインラント進駐 1938年 オーリストア併合(アンシュルス) | 2014年ロシアのクリミア侵略 2022年ロシアのウクライナ侵略 |
1932年 満州国建国 1940年 仏印進駐 1940年 アメリカの対日禁輸 | ?年 台湾侵略 ?年 南西諸島侵略 ?年 北海道侵略 |
なぜダンツィヒのために死ななければならないのか | なぜウクライナのために死ななければならないのか |
ドイツがズデーテン地方を要求→イギリス・フランスはチェコスロバキア代表を完全無視して領土割譲を勝手に決める(ミュンヘン会談) | アメリカとロシアが接近し、ウクライナと欧州を蚊帳の外に置いた状態で停戦を協議 |
チェンバレン 「大成功だ!上出来だ!」 「これは我々の時代のための平和であると信ずる」 | ??? 「彼は戦い続けることを望んでいる。戦い、戦いだ。私やあなたが見たのは、和平を望む人物ではなかった」 「大統領、アメリカメディアの前で論争するために執務室に来ることは敬意を欠いている」 「第3次世界大戦をめぐって賭けをしている。あなたがしていることは、この国に対し非常に敬意を欠くことだ」 「なぜスーツを着ないのか」 |
ということで今回はここまでにします。
・歴史は繰り返す
・愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ
と言いますが、果たして……。
それではまた。ご覧いただきありがとうございました!
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