新ゲーミングPCに関する一連の記事
ドスパラで神コスパ神ゲーミングPCが発売中です Magnate MV その1 紹介編 ←いまここ
その2 購入編
その3 構成編
性能評価その1 基本的な比較
その2 起動時間・HDD・SSD編
その3 CPUベンチマーク測定テストの結果
その4 GPUベンチマーク測定テストの結果
ゲーミングPCの価格が高すぎる件
こんにちは。ハルです。
前回執筆したゲーミングPCの経年劣化に関する記事(↓)で
「CPUとGPUは劣化無しだが、SSDとHDDの劣化が少しずつ進んでいる。
エンコードで酷使しすぎていつ壊れてもおかしく無いのでそろそろ後継機の購入を考えています」というようなお話をさせて貰いました。
後継機のスペックについては
スペックとしてはCore i5-13400×GeForce RTX 3060 Tiか、Core i5-13400×GeForce RTX 4060の組み合わせを考えてます。
3060 Tiか4060かは非常に悩ましい判断になります。本当はRTX 4060 Tiが良いけどちょっと予算オーバー。
しかし最近のスタグフレーションと円安の影響でPCを買うには全く適していない相場環境のように思います。
このような内容を書いておりました。
上の記事の初稿を書いたのが2023年の12月ごろで、この頃はCore i5-13400×GeForce RTX 4060の組み合わせのPCが14万円程度で発売されておりました。
その後、時は流れて2024年の7月。
政府日銀が無能すぎた結果、スタグフレーションと円安はますます悪化し、金利を上げることも金融を正常化することも出来ず、USD/JPYはついに162円に迫り、日本円は順調に紙屑になりつつあります。もう終わりだよこの草コイン これもう通貨危機レベルなんですが…
(この記事を書いているまさに今、為替介入が行われてドル円が161円から157円台まで下がってます。)
さてパソコンと言うものは仮に国産と言っても中身はほぼ全て外国製の部品を使っています。そのため通貨の影響をモロに受けます。
PCにとっては円安は最悪で、ドル円が161円を超えている今、PC価格は高騰を超えて暴騰しています。
どのくらい暴騰しているか、少し見てみましょう。
お馴染みフロンティアです。ちなみに現在の私のPCもフロンティア製です。
インテル Core i5-14400F プロセッサー
空冷CPUクーラー(Deepcool AK400 R-AK400-BKNNMN-G-1)
インテル B760 チップセット
32GB (16GB x2) メモリ
1TB M.2 NVMe SSD
NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti(8GB)
600W ATX電源 80PLUS BRONZE
販売価格179,800円(税込)
( Д ) ⊙ ⊙ ポーン
フロンティアは以前はお値打ち価格で高性能PCをお得に購入できるという大変コスパに優れたBTOメーカーだったのですが、最近高級路線に舵を切ったのか、無駄にメモリやGPUを盛った高額モデルばかりが発売されています。
メモリが32 GBに盛ってあるのはともかく、ミドルのCore i5-14400FとミドルのGeForce RTX 4060 Ti(8GB)の組み合わせで18万円はヤバすぎです。さらにここに送料3,300円がかかります。そして出荷も遅い
そしてインテル製のCPUが無駄に値上げされている結果、AMDのRyzen CPUが格安PCの中心になってしまっています。
AMD Ryzen 7 5700X プロセッサー
空冷CPUクーラー
AMD B550 チップセット
32GB (16GB x2) メモリ
1 TB M.2 NVMe SSD
NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti (8GB)
600W ATX電源 80PLUS BRONZE
販売価格164,980円(税込)
Ryzenすらこれです。Ryzenは安いことに存在意義があるのに、もはや全然安くありません。しかもRyzen 7 5700Xは2年前に発売された古いCPUです。しかも上位モデルのRyzen 7 5800Xから数えると3年半前の技術が用いられているモデルです。こんなのを今更売られても…。
(ただしIntelのK付きハイエンドモデルが熱(?)でぶち壊れる不具合問題をやらかしているため、現在はRyzenが優勢のようです。2020年当時はゲームならIntel、マルチならAMDだったのが今は完全に逆になっているそうです)
もう、10万円以下で1660 SUPERを売ってくれた神コスパの神フロンティアは存在しないようです。
君にはがっかりだよ。神の称号を剥奪します。
以上のように、2024夏現在は全くもってPCを購入するには適していない環境になっています。
ドスパラで神PCを発見した
ゲーミングPCの相場状況が最悪とは言っても、現在使っているゲーミングPCは購入から4年経ち、さらにハードワークで虐げているためいつ故障してもおかしくない。データはバックアップしているとはいえ故障されるとブログ執筆もゲームも資産運用も何もかもが出来なくなる。
一刻も早く新しいPCを購入する必要があるが現在のPC価格は高すぎる。
指を加えてドル円チャートを見ている間にますます円の価値は暴落し、政治家・財務省・日銀の無能3兄弟は何もせず傍観し、ますますPC価格は上がり続け、どうにもならない八方塞がりの状態でした。
そんな折、偶然チェックしたドスパラで、素晴らしいゲーミングPCが発売されているのを発見しました。
これです。
Intel Core i5-14400F
NVIDIA GeForce RTX 4060 (8GB)
16 GB DDR5 RAM
1 TB MVMe SSD
販売価格129,980円 税込み・送料無料
見つけた瞬間、目が点になりました。これ価格設定ミスでしょ?と本気で思いました。ミスに気付かれないうちに急げ!
この構成で13万円という価格が、一体どのくらいお得なのか。過去のPC価格を見ながら述べていきます。
2020~2024のゲーミングPCの価格の推移
私が現在使っているつよつよPCちゃんを購入したのは2020年の夏でしたが、この時はゲーミングPCの相場状況は結構良好で、i5-9400F×1660 SUPERの組み合わせのPCを10万円以下という大変お値打ち価格で購入することが出来ました。ドル円のレートは108円前後。今と比べると超円高です。
ただし、その後状況はさらに良くなりました。2020年の年末~年明けにかけてドル円が103円前後まで落ち、i5-9400Fの後継のi5-10400Fの価格がこなれてきたこともあって、i5-10400F×1660 SUPERの組み合わせが10万円を切りました。
9400と10400には一世代とはいえ結構大きな差があって、9400が6コア6スレッドに対し、10400は6コア12スレッドです。i5でもハイパースレッディングに対応したため、スレッド数が2倍に増加しています。スレッド数はコア数ほどの絶対的な差は生まれないとはいえ、20%~30%ほどの性能アップだそうです。
PCを購入した半年後に同じ値段でさらに高性能のPCが発売されたので正直歯ぎしりしていました。そこでPC価格の監視を始めたわけです。
2020~2024のPC価格の推移が以下の表です。細かくて見にくいと思うのでごめんなさい。クリックで拡大できます。
一番左は今回の神PC、その横は現在のつよつよPCです。その他は右に行くほど古いです。
なお2021年は仮想通貨のマイニングの影響で死ぬほどグラボが高騰していた時期なので割愛しております。2.6万円の1660 SUPERが6万円くらいになってました。売り払おうという誘惑もありましたが、何とか我慢しました。F付きCPUだからグラボを売っぱらっちゃうとモニターに何も映せなくなりますし。
・i5-12400F×RTX3050
例えば右から3番目のi5-12400F×RTX3050の組み合わせのPC。
2022年の秋には13.6万円もしていたのが、11万弱に下がり、2023年の夏には10万円を切る価格まで落ちています。
i5-12400Fは6コア12スレッドで良い感じなのですが、RTX3050は1660 SUPERちゃんに毛が生えた程度の実力で、完全にエントリー向きなのでパスしました。さすがに同じ性能のものに買い替えるのはモッタイナイです。どうせ買い替えるなら性能もアップさせたいという強欲。
しかし10万円というお値打ち価格で、今私が使っているゲーミングPCよりも特にCPUの性能がかなり高性能のPCを入手できるわけです。買い替えではなく新たにPCを購入したいという方には強力な選択肢になった事でしょう。正直フルHDでゲームするだけならRTX3050でも何も困らず十分高性能だと思います。
・i5-12400F×RTX3060 12GB
次は右から5番目。i5-12400F×RTX3060 12GBの組み合わせのPC。
価格は14.5万円が2022年冬には14.0万に下がりました。
RTX3060は謎にビデオメモリ(VRAM)を12 GBも搭載しております。
この12 GBという数字はミドル帯では破格の搭載量で、当時どころか2024年現在のハイクラスGPU、RTX 4070 TiですらVRAMは12 GBに留まっていると考えると3060の凄さが良く分かります。
CPUとGPUの組み合わせ的に悪くなく、買うならこれかも?と思って狙っていました。
しかしやはり14万円と言う価格は即決できるほどの価格ではなく、もっと下がるかも?と、緊張感をもって注視(つまり何もせずに傍観するという意味)していたところ、12 GB版のRTX3060の取り扱いが無くなってしまったという悲しい出来事がありました。
・i5-12400F×RTX3060 Ti 8GB
次は右から6番目。i5-12400F×RTX3060 Ti 8GBの組み合わせのPC。
3060 12GBはメモリ容量が多いためAIや動画編集などのクリエイティブ目的には良いけれども、ゲーミング適正はそれほどでも無いそうです。
そこでゲームをしたいなら3060Tiが、かなり高性能でコスパも良いというレビューを見て3060 Tiを狙っていました。
なお末尾のTiとはちょっといいの略です。(違う)
しかし高性能ゆえに価格は高く、2022年夏の登場当時が17万円もする組み合わせでした。
その後、2022冬に15.5万円まで下がりましたがそれでも高く、手が出せないまま…。(しかしその後ぐっと価格が下がったことから、結果的にはスルーして正解でした)
・i5-13400F×RTX3060・RTX3060Ti・RTX4060・RTX4060Ti
次は右から7~10番目。i5-13400FとRTX3060・RTX3060Ti・RTX4060・RTX4060Tiの組み合わせです。
2023年は価格、ラインナップともに現在よりもはるかに状況が良い時期でした。
CPUは6コア12スレッドのi5-12400から10コア16スレッドのi5-13400に進化。
ハイブリッドコアアーキテクチャ(いわゆるPコアとEコアのアレ)が採用された結果、12世代より性能がグンと上昇しています。
GPUラインナップも3060から4060Tiまで選び放題。
価格は
3060→13万円
3060Ti→13.8万円
4060→13.6万
4060Ti→15万
といった感じでした。大体性能通りの価格差になっていますが今見ると3060Tiがお得に見えます。
価格推移を見ていくと、やはり2023年の夏ごろから価格が落ちています。
この2023年の春~夏というのは、ゲーミングPCの価格が落ちてきた買い場のタイミングでした。何があったかと言えば日銀の介入でドル円が130円を割ってきたころです。130円でも十分円安なのですが、PCの価格は結構下がりました。
実際、この時に買おうか買わないか散々迷いました。
4060搭載で13.6万は悪くない……どころかかなり安く感じる…
しかし4060は前の世代の3060Tiに劣る性能で、出来れば4060Tiが欲しいなあもっと価格下がらないかなあとか様子見している間に、ドル円は150円を超え160円を超えてしまいました。(緊張感をもって注視)
ずっと決断できないまま時間だけを無為に過ごしてしまった優柔不断の末路が、冒頭でお話したようなi5-14400Fと RTX 4060 Tiの組み合わせで18万円と言う、恐ろしく割高な世界というわけです。もう日本人は海外製のものを買えない時代に突入しつつあります。誰がこんな国にした?
以上がここ数年のPCの構成と価格の推移になります。大体の感じが分かっていただけたでしょうか。
今回のドスパラの神PCについて
それでは今回見つけたドスパラの神PCの話に戻ります。
改めて神PCの構成を確認すると
Core i5-14400F
GeForce RTX 4060 (8GB)
16 GB DDR5
1 TB MVMe SSD
となっております。
Core i5-14400Fはi5-13400Fとほぼ変わらないとはいえ、相変わらず10コア16スレッドのめちゃつよCPUです。
RTX4060は残念ながら3060Tiには及びませんが、コスパと省電力に優れたバランスの良い性能を持っています。
しかもSSDも1 TB付けてくれます。
ケチって500 GBのメーカーが多い中、1 TBは素直に嬉しい。1 TBあればOSと一部のゲームを入れても多少余裕があります。重いゲームはHDDに入れるため別途4 TB程度のHDDが必要なのは変わりありませんが。
以上のように性能は上々です。
このような高性能PCを、なんと129,980円という価格で販売して頂けるのです。
以上の考察から、次のことが分かると思います。
一体なぜこんなに安いのでしょうか。
欠点を粗探しすると、マザーボードが性能の低いH610であること、メモリが16 GBという事が目につきます。
メモリはもう10年くらい前から16 GBがスタンダードになっていてそろそろ性能不足も露呈しつつあり、正直言えば32 GBが欲しいところなのですが、この際仕方ありません。BTOなのでメモリを増量させようかとも思いましたがめちゃくちゃぼったくり価格だったので諦めました。
マザーボードに関してはB760に比べてH610は明確に劣っていますが、マザーボードの性能がゲーミング性能に与える影響はほとんど軽微です。将来の拡張性に劣りますが、別に自分でパーツを入れ替えたりする気は無いので問題にはなりません。少なくとも今使っているH370よりは高性能なことでしょう。
あと最大にして最悪のデメリットとしては、OSがポンコツOSのWindows10をさらに悪くしたお排泄物and産業廃棄物のWindows11ということです。
しかし13世代以降のIntel CPUが完全に能力を発揮するためにはwin11が必須らしいので仕方ない。もうほとんどのBTOメーカーではwin11が標準搭載なので諦めるしかありません。マイクロソフトはセキュリティだけ更新してOSやUIを変更するなと声を大にして言いたいです。
というかですね。実は今回の神PCと同じ構成のPCが同じドスパラで、しかし恐ろしい高値で売ってます。
それがこちら。
左下のGALLERIA RM5C…というPCです。
i5-14400F、RTX4060、16GB、500GBと同じ構成なのに17万弱します…いやよく見たらSSDが1 TBから500 GBに格下げされています。にも拘わらず4万円も高い。なんじゃこれは。
どうしてこんなことになるかと言うと、GALLERIA(ガレリア)というのがドスパラのゲーミングブランドなのです。つまり、ブランド料です。
車やスマホなどのように日常生活の中で相棒として利用するものならともかく、PCというのは実用性以外に考える必要が無いのに、見た目だのブランドと言うものにお金を払う事は無駄の極みです。PCをピカピカ光らせる意味が全く理解できない
まあ実際はマザーボードにいいものを使っていたり細かいところで質の高い製品を使っているのでしょうけれども、いくらなんでもガレリアというブランドだけを目当てに4万円も高いPCを買うのは問題大有りでしょう。4万円あれば4060を4060Tiに格上げしてもまだおつりが来ます。
キリが良いので今回は一度ここまでとします。
今回は偶然発見したドスパラの非常にお得なPCの紹介と、どのくらいお得かを2020年~2024年のPCの価格相場に触れながら紹介しました。
結論を申しますとこのPC、買いました。ついに決断したかハルよ
次の記事ではPCを購入した様子、実際に家に届いた様子などをご紹介します。
新ゲーミングPCに関する一連の記事
ドスパラで神コスパ神ゲーミングPCが発売中です Magnate MV その1 紹介編 ←いまここ
その2 購入編
その3 構成編
性能評価その1 基本的な比較
その2 起動時間・HDD・SSD編
その3 CPUベンチマーク測定テストの結果
その4 GPUベンチマーク測定テストの結果
コメント