前回の記事では我が家にやってきたゲーミングPCちゃんを愛でたのち、基本的な性能の評価を行いました。
今回の記事では専用のソフトウェアを用いてベンチマークの測定などを行っていきます。
一連のゲーミングPC記事一覧
Core i5-9400F+GeForce GTX 1660 SUPER搭載ゲーミングPCを購入したお話 その1 前置き編
Core i5-9400F+GeForce GTX 1660 SUPER搭載ゲーミングPCの性能評価 その1 基本的な比較
この記事は2020年夏に公開した記事を、ブログ移転に合わせて更新の上、2023年冬に再公開したものです。2023年現在からすると時代遅れとなる表現などありますが、当時の貴重な記録として生暖かい目で見て頂けると幸いです。
Cinebench R20 のベンチマーク結果
ここからは専用のベンチマーク用のソフトウェア等を使ってCPU・GPUの性能を見ていきます。
まずはよく使われるCinebench R20 。3Dレンダリングを行う定番のベンチマークソフトで、CPUの性能を測定するために用いられます。
まずはよわよわPCで走らせてみましたが……おっそ!!!びっくりするくらい遅いです。
CPUのコア(スレッド)ごとにレンダリング処理が行われているのか、オレンジの正方形の枠ごとに描画が行われているのが画像にも表示されています。
2コア4スレッドのよわよわPCの場合で4つの枠が表示されていたので、乏しい4スレッドをフルに使っているんですね。
よわよわPCの結果がこちらです。593(笑)
これはひどい。第3世代のCore i5-3550にも圧倒的に負けている散々な結果です。まあU付きモデルは省電力なので仕方ない!その分省電力性とバッテリー持ちはすごいんだから!
今度はゲーミングPCちゃんです。Core i5-9400Fはさすがというか、よわよわPCと比べると圧倒的な速度で描画が進んでいきます。
今度は6つの枠が同時に動いているので6コア(6スレッド)であることが分かります。よわよわPCと比べると単純に枠の数が4から6に増えているのと、枠1つ1つあたりの描写速度がかなりスピードアップしています。
まあ、実際のソフトやゲームはマルチコアを使うのが下手なので、6コアをフルに使うことはあまりないと思いますが、この仕様だと単純にコア数(スレッド数)が多いほうが圧倒的に有利ですね。Ryzen CPUがハイスコアをたたき出すのも納得です。
ゲーミングPCの結果がこちら。Core i5-9400Fのマルチコア性能は2,335。
この数値はよわよわPCの約4倍です。
そのほかのCPUと比較しても、例えば第6世代のCore i7-6700HQよりも40%性能がアップしています。第7世代の4コア8スレッドの高性能CPU、Core i7-7700Kとほぼ同じ性能。
IntelのCPUは第7世代と第8世代には大きな壁があるようで、確かに第9世代のi5が第7世代のハイクラスi7に肉薄するという驚くべき結果です。
Core i7-7700Kが現在でも5万円することを考えれば、2万円以下で購入できるCore i5-9400Fが接戦を演じるのは素晴らしいコスパだと言えるでしょう。
次はシングルコア性能。Core i5-9400Fのシングルコアスコアは420でした。
シングル性能はある程度飽和しがちですが、その中でCore i5-9400Fは上位のパフィーマンスを示しています。
Core i7-6700HQ、8コアのRyzen 7 1700X、24コアのXeon Platinum 8168という謎CPUを上回る結果を示しています。
やはりシングル性能はさすがのインテルといったところでしょうか。ゲームはマルチコアを使うのが下手で、シングルコア性能のほうが重視される傾向にあります。IntelのCPUがゲーミング向きというのはこの辺も関係していそうです。
3DMark Time Spyのベンチマーク結果
先ほどはCPUの性能評価でした。
続いてはGPUの3D描画性能を評価していきます。こちらも定番のベンチマークソフト3DMark Time Spyを使用します。
このソフトは最新のゲームに使われるDirectX 12に対応したベンチマークを測定できるそうです。
一連のデモムービーが流され、ベンチマークの計測が行われます。ゲーミングPCの測定結果がこちら。グラフィクススコアが6,012、CPUスコアが5,374、全体では5,906という結果でした。
3DMarkの面白い点に、オンラインで他の人が持っているゲーミングPCと比較が出来る点があります。早速見てみましょう。
比較結果ですが、5,906という結果はかなり低い位置でした。
2020年に主流のゲーミングPCのスコア9,216からは大きく引き離され、2020年に主流のゲーミングノートPCと同じくらいのスコアになっています。
もっとも一般用のノートPCが971ということを考えれば凄く高性能なのですが、それにしたって思ったより性能が伸びていません。
一体2020年主流のゲーミングPCってどんなのを指すのだ?と思って確認してびっくり。
Ryzen7 3700Xは8コア16スレッドだし Radeon RX 5700XTだってRTX 2070 SUPERに迫る超高性能GPUです。
この構成のPCをパソコン工房で調べてみたら17.5万円でした。そりゃあ、9.3万円のPCが勝てる相手ではありません。倍じゃん。世の中の皆さんはこんな高性能PCを使ってるんですか?本当に?
ついでに2020年主流のゲーミングノートPCの構成も確認してみました。
Core i7-9750H、GeForce RTX 2060搭載PCを想定しているそうです。こちらは妥当と言えば妥当な構成。
この構成のPCはツクモで16万円でした。逆に言うと、16万円のゲーミングノートPCの性能を、9.3万円のつよつよPCちゃんが上回っているとも言えます。やはりゲーミングノートはコスパ悪です…。
ということで3DMark Time Spyのベンチマークの結果でした。
GPUのスコアは6,012。この数値は上位モデルのGTX 1660Tiの数値6,100に肉薄する好結果です。さらに一世代上のRTX 2060だってスコアは7,302 なのですから、十分高性能だと言えるのでしょう。
ちなみによわよわPCの結果は、よわよわ過ぎてフリーズするという結果に終わりました。ざんねん。
3DMark Fire Strikeのベンチマーク結果
続いては同じく3DMarkから、DirectX 11対応のテストFire Strikeのベンチマークを確認していきます。こちらは少し古いゲームへの対応を測定出来ると思われます。
結果としては、グラフィクススコアが15,854、物理スコアが12,398、総合スコアが6,990、まとめると13,566という結果でした。
Fire Strikeでも同じくランキング表示が出来ますが、先ほどよりも上位層のPCに引き離される結果でした。2020年主流のPCの57%に留まり、これは大体PC本体の価格差とも一致します。
まとめると、Core i5-9400F+GeForce GTX 1660 SUPERの組み合わせでは、おおむね2020年主流のゲーミングノートPCと同程度の性能を有するということになりました。
まあ順当と言えば順当かと思いますし、そもそもゲーミングPCちゃんの価格は10万円以下、という点を考えれば素晴らしいコストパフォーマンスと言えると思います。
FF15ベンチマーク結果
次は重いことで知られるFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONのベンチマーク結果です。FF15をどの程度快適にプレイできるかを評価してくれます。もちろん無料。
タスクマネージャーでCPUの様子を見ながらベンチマークを走らせましたが、0.9 GHzくらいで眠そうにしていたcore i5-9400Fが一気に6コアすべてで3.9 GHzで稼働している様子が確認できました。
core i5-9400Fはターボブースト全開の最大クロックが4.1 GHzとは言いますが、全コア使用時は3.9 GHzになるので、スペック通り全力運転中ということになります。
ベンチマーク測定の際には実際のゲーム画面が表示されてスコアが計測されるのですが、どう見てもク〇ゲーにしか見えなくて笑ってしまいます。
結果がこちら。
高品質、FULL HD1920×1080、フルスクリーンの条件でスコアは6,775。評価は「快適」でした。
標準品質でも試してみましたがスコアは8,669で同じく「快適」。
残念ながら「とても快適」には届かなかったですが、重いと評判(?)のゲームを高品質でフルスクリーンの条件で快適に遊べるのは十分すぎるスペックじゃないでしょうか。
オマケ Windows エクスペリエンス インデックス
オマケです。神OSのWindows7を使っていた人には馴染み深いかと思いますが、Windows7にはPCのハードウェア性能を簡単に評価してくれるWindows エクスペリエンス インデックスという機能が標準で搭載されていました。
8から忽然と姿を消したのですが機能自体はwin10にも残っています。せっかくなので評価してみましょう。
まずは初登場のざこざこPCから。
このPCはよわよわPCを買う前に使っていたノートPCで、Core i5-3230M / 4 GB / HD Graphics 4000というざこざこ構成です。
もっともCore i5-3230MのPassmarkスコアは3,938。Core i7-5500Uのそれが3,979ということを考えるとほぼ変わらず、雑魚というのは失礼かもしれません。というかU付きモデル弱すぎでしょ…
件のスコアのほうは
プロセッサ:5.8
メモリ:5.9
グラフィック:4.5
ゲーム用グラフィック:6.2
ストレージ:5.9
となっています。総合スコアは4.5。オンボードグラフィックだからグラフィックが一番弱いのは当然の結果です。7年前のノートPCに多くを求めるのは酷です。
次はよわよわPC。
プロセッサ:7.4
メモリ:7.5
グラフィック:5.9
ゲーム用グラフィック:9.9
ストレージ:5.9
となっています。総合スコアは5.9。相変わらずグラフィック機能は弱いですがその他は割と高水準でまとまってて、さすがはi7搭載PCです。しかしわざわざ専用のGPUをつけているとはいえ、ゲーム用グラフィックが9.9というのはさすがに嘘でしょ。
最後にゲーミングPCちゃん。
どこの異世界転生物のなろう小説かな?と思うほど全項目がほぼカンストしてます。
Windows エクスペリエンス インデックスはある水準以上のPCではカンストしてしまって評価不能になるということが分かりました。
ということで今回はここまでとします。
今回はゲーミングPCちゃんを愛でつつ、ベンチマーク測定を行いました。ファンがブンブン唸って苦しそうだったけど、可愛い子には旅をさせよと言うし、ファイトだ、ゲーミングPCちゃん。
次回は実際にゲームを動かしながらゲームプレイ性能を評価していきます。
コメント
You actually make it appear really easy with your presentation however I find this matter
to be really one thing that I feel I would by no means understand.
It kind of feels too complicated and very huge for
me. I’m having a look ahead to your next put up, I will
try to get the grasp of it!