先日からおすすめのJR路線62選と題して、日本全国にあるJR路線のうちぜひ乗りに行ってもらいたい路線をご紹介しています。前回はPart.5 東海道~関西編をご紹介しました。
今回はPart.6 西日本~山陽地方編です。
㊸ JR関西空港線 (日根野-関西空港) JR西日本
路線名:JR関西空港線(日根野-関西空港)
乗車日:多数
種別 :関空特急はるか、関空快速など
乗車記:未着手
JR関西空港線は大阪府の日根野駅から同じく大阪府の関西空港駅までを結ぶ幹線です。
名前の通り空港連絡鉄道であり、JRと南海が線路を共有して運行しています。
私の乗車史でも関西空港線には何十回と乗車しています。と言うのも2010年ごろから格安航空会社(LCC)が本格的に始動し、安ければ2,000円~程度で飛行機に乗れるという素晴らしい時代が到来しました。大航空時代、万歳。
私がよく利用するLCCであるPeach Aviationは関空を拠点にしているため、これまで何度も関空を訪れて、飛行機に乗って北海道や沖縄を訪れています。
これまでJR完乗の一環でピーチには本当にお世話になっております。何度乗っただろう?30回くらいは既に搭乗したと思います。飛行機での旅を身近なものにしてくれたLCC様には感謝感激でございます。
さらにLCCを使った旅は青春18きっぷとの相性が抜群で、新幹線以上の高速ワープが可能になっています。
さてそんな関空に向かう関西空港線。京都から関空は2時間近くかかるので正直遠い、遠すぎるのですが、それでも日根野から西に分岐して関空連絡橋に入るとワクワクしてきて、左側の窓に関西空港が見えだすと急激にテンションが上がります。さあこれから遠くに行くのだ、旅が始まるのだという期待と希望でワクワクできる関西空港線、おすすめです。
㊹ JR山陽本線 (神戸-小倉) JR西日本/JR九州
路線名:JR山陽本線 (神戸-門司)
乗車日:2016年3月など
種別 :特急スーパーはくと・115系普通列車など
乗車記:未着手
JR山陽本線は兵庫県の神戸駅と福岡県の門司駅を結ぶ幹線です。
御覧のように実は終点駅は門司であり、下関ではありません。にも拘らず列車の運行上は下関で分断されていて、本州から九州に上陸せんとする際には必ず、下関駅で乗り換えをしなくてはなりません。ひどい場合だと門司駅止まりになってしまい、下関からたった2駅先の小倉に向かう時に下関-門司-小倉と乗り換えを強いられることさえあります。
これは、下関駅がJR西日本とJR九州の境界駅になっていることが原因です。国鉄がJRに分割されたときに自民党は「会社間をまたがっても乗り換えもなく、不便になりません」などと言っていたのですが…やはり政治家は大嘘つきです。
ちなみに上の画像がその自民党の出した広告ですが……
〇 会社間をまたがっても乗り換えもなく、不便になりません。運賃も高くなりません。
〇 ブルートレインなど長距離列車もなくなりません。
〇 ローカル線もなくなりません。
嘘もここまで来ると犯罪です。一方で
〇 明るく、親切な窓口に変身します。
これは明確に国鉄民営化の良かった点でしょうね。私は経験がありませんが、国鉄時代の職員の態度は本当に酷かったそうなので。今のJR社員さんたちは親切すぎるくらいです。酔っ払いや撮り鉄、暴力沙汰を起こす輩にはもっと毅然と対応して良いと思います。
大きく話が逸れました。山陽本線の話に戻ります。
山陽本線は神戸から門司まで文字通り(もじだけに)山陽地方を東西に結ぶ路線です。
私の乗車史としては2016年3月に青春18きっぷを使って京都から小倉まで1日で山陽本線を乗りとおしました。とてもつかれました。
京都から姫路まではお馴染み神快速(神の新快速)が爆走しているのでとても快適なのですが、姫路以西はちょっとひどい。網干や相生で乗り換えを強いられて、岡山に辿り着くだけでも一苦労です。しかも車窓は地味、かなり混雑するなど、姫路~岡山間は私でも苦痛を感じます。姫路~岡山間に快速列車を走らせてくれるだけでいいのに…JR西日本め。
そんな岡山を過ぎてくると倉敷、尾道という良さげな街が出てきて気分も盛り上がってきます。広島周辺ではまた混雑しますが、大抵の場合、三原~岩国という乗り換えをするので広島は座ったままやり過ごすことが出来ます。
岩国で降ろされた後は下関行きの長距離列車に接続が行われるので、そこまでこまめに乗り換えを強いられることはありません。もっとも山口県がめちゃくちゃ東西に長く、静岡地獄ならぬ山口地獄と呼ばれることもありますが、クロスシートの115系列車だし瀬戸内海も見えるしと、確かに長時間の乗車にはなりますが、地獄と言うほどでは無いと思います。参考までに、岩国から下関までは約3時間半になります。うーん、やっぱり長いかも。
㊺ 山陽新幹線 (新大阪-博多) JR西日本
路線名:山陽新幹線 (新大阪-博多)
乗車日:2017年10月など
種別 :500系こだま、700系ひかりレールスターなど
乗車記:未着手
山陽新幹線は大阪府の新大阪駅から福岡県の博多駅までを結ぶ新幹線です。
え?山陽新幹線?トンネルばかりでしょ?と思いがちで、確かにトンネルは多くて新神戸駅なんてどこに作ってるんだとツッコみたくなるのですが、新幹線なのでやはり高架橋に敷設されており、なかなか見晴らしの良い車窓が展開されます。
在来線では見えない姫路城も新幹線の車窓からはしっかり確認できますし、徳山駅周辺では巨大な石油化学コンビナートの工場群に度肝を抜かれます。夜に乗車すると夜景も綺麗。瀬戸内海が見える場面もありますし、下り新幹線では左側の窓側がおすすめ。
車窓だけではなく、山陽新幹線は車両にもイチオシポイントがあります。何と言っても500系新幹線がこだま号として余生を過ごしており、時刻表を調べて時間帯を見計らえば実際に500系新幹線に乗車することが出来ます。
上に写真を載せていますが、500系新幹線は近未来的な流線型ボディで非常にカッコいい。かわいい。特に鉄道車両に興味のない方でも500系を見るとつい見入ってしまう、そんな魅力があります。
東海道新幹線はほぼすべてがN700系シリーズで埋め尽くされており、あれはあれで快適なのですが、あまりに画一的であり、実用的な工業製品と呼ぶべきものです。
一方で500系新幹線には無限のロマンがあります。むしろ芸術品と呼ぶべきジャンルになります。(まあ高速鉄道にロマンや芸術性は必要ないのかも知れないけど…)
見た目だけではなく性能も尖っており、500系の最高速度は実に時速320 km。これは現在の東北新幹線と同じ速度で、30年前の鉄道車両としては破格の性能でした。代わりに居住性が犠牲になっていますが、見た目がかわいすぎるので許しちゃいます。
そんな山陽新幹線。ビジネスや観光地への移動で乗る方が多いでしょうが、時には車窓や車両にも目を向けてあげてください。意外に乗り放題きっぷなども発売されるのでお得に乗車することが出来ます。
そして、たまにはこだま号にも乗ってあげてください。各駅停車なので停車駅ごとに外に出て探検する時間もありますよ。
㊻ JR伯備線 (倉敷-伯耆大山) JR西日本
路線名:JR伯備線 (倉敷-伯耆大山)
乗車日:2018年8月など
種別 :特急やくもなど
乗車記:未着手
JR伯備線は岡山県の倉敷駅から鳥取県の伯耆大山(ほうきだいせん)駅を結ぶ幹線です。
路線名の伯備線ははくび線と読み、伯耆と備中という旧国名からつけられています。知らない人には読みにくいですね。
特急やくも号などに乗ると伯備線を岡山~米子だと勘違いしますが、実際は倉敷~伯耆大山です。
伯備線は陰陽連絡路線の一つであり、岡山から山陰地方へのメインルートになります。岡山自体が京阪神、四国、西日本を結ぶ要衝であり、山陰地方は新幹線が走っていない事もあって、伯備線の役割も必然的に大きなものになります。
ビジネスや観光など結構な旅客需要があるので特急やくも号が設定され、1時間に1本というなかなかのハイペースで運行されています。私も以前山陰めぐりパスを利用した際にこのやくも号に乗って伯備線に乗りました。
沿線としてはやはり大山(おおやまじゃないよ、だいせんだよ)がイチオシかと思います。伯耆富士とも呼ばれる大山は美しい形の成層火山で、伯備線の旅を楽しませてくれます。
伯備線は途中からは高梁川に沿って敷設されているのですが、中国山地を貫通するときには険しい峡谷なども楽しめます。総社あたりからは川幅も広がり、ゆったりとした姿を見せてくれます。伯備線に乗るだけで高梁川の上流と下流の姿の違いを楽しめるというお得な路線です。
㊼ JR呉線 (海田市-三原) JR西日本
路線名:JR呉線 (海田市-三原)
乗車日:2017年12月など
種別 :快速安芸路ライナーなど
乗車記:未着手
JR呉線は広島県の海田市駅から同じく広島県の三原駅までを結ぶ幹線です。一見すると地方交通線に見えますが、しっかり幹線扱いです。
呉線はくれ線と読みます。ご線では無いので注意。木次線や伯備線といい、どうしてこう中国地方の地名、駅名には難読のものが多いのでしょう。
呉線は一応海田市駅が起点になっていますが、実際は広島駅を発着する列車がほとんどです。広島から東南方向に向かい、瀬戸内海沿いに三原へと結んでいます。
海沿いを走るため穏やかな瀬戸内海の景色を楽しむことが出来ます。特筆すべきは江田島と呉!
江田島はご存知、旧海軍の海軍兵学校が置かれたことで海軍ゆかりの島だと良く知られています。一度上陸してみたいのですが未だに訪れる機会が無く。海軍兵学校は現在も海上自衛隊の術科学校として利用されていて、見学もできるそうなのでぜひ訪問したい…!
もう一つは呉。こちらも海軍にゆかりがあり、呉鎮守府が置かれたことで軍港の町となりました。現在でも海上自衛隊の基地や民間企業の造船所、港湾施設、また旧海軍に関連する施設なども多くあり、一台観光スポットになっています。
有名な大和ミュージアムはこの呉にあります。私は呉線に乗って呉を訪れ、町を歩いたことがなんと2回あります。同じ町を複数回訪れるのは相当気に入っている証拠です。お散歩の途中で海上自衛官の方とお喋りさせて貰ったこともありました。
実際呉は歩いているだけで楽しく、様々な観光名所があるので1日ではとても回り切れません。なんなら大和ミュージアムだけで余裕で1日潰せます。
ぜひ呉線に乗って江田島と呉を訪れてください。旧海軍に興味の無い方でも起伏の多い呉の町は単純に美しいのできっと好きになると思います。
㊽ 宮島航路(宮島連絡船) (宮島口桟橋-宮島桟橋) JR西日本
路線名:宮島航路(宮島連絡船) (宮島口桟橋-宮島桟橋)
乗車日:2017年10月
種別 :JR西日本宮島フェリーみやじま丸
乗車記:未着手
宮島航路は広島県廿日市市の宮島口桟橋と宮島桟橋を結ぶフェリー航路です。
なお廿日市ははつかいちと読みます。どうして中国地方の地名は(略)
そう、JRの路線で唯一の、きっぷで船に乗れちゃうというスペシャルな路線です。
全国でここだけ!正式なJRの路線なので、もちろん青春18きっぷでもフェリーに乗れちゃいます。なお運賃は200円。お安い!
昔は青函連絡船や関門連絡船、宇高連絡船など鉄道連絡船というものが運航されていました。
青函連絡船はただの函館~青森を結ぶ航路というだけではなく、鉄道車両本体ごと船に乗せて運ぶというクレイジーな運用が行われていました。旅客輸送の点ではどう考えても不効率に見えますが、貨物を積み替える手間を考えれば鉄道車両ごと運んだほうが実は効率的なのです。昔の人は凄いことを考えるものです。
さて宮島航路も山陽本線を走る115系がそのままフェリーに突っ込んで車両ごと運ぶ…となれば面白いのですが残念ながらそうではなく、旅客は歩いてフェリー乗り場に向かうことになります。最寄り駅のJR宮島口駅とは少し距離が離れているので注意。
宮島航路は、もちろんその名称の通り本州と宮島を結んでいます。宮島、厳島神社!松島、天橋立と同じく日本三景で有名なあの宮島です。ちなみに私は日本三景はすべて訪問したことがあります。やったね。
乗車史としては2017年10月にJR西日本30周年記念きっぷを使って山陽新幹線で広島に降り立ち、宮島航路に乗って宮島を訪問しました。鹿だらけの宮島はもちろん風景が美しいこともそうですが、ぶらぶらお散歩しながら食べた焼き牡蠣が非常に美味しかったのを今でもよく覚えています。ふだん食べ歩きなどはほとんどしないのですが、やはり宮島に行くと無性にカキが食べたくなります。
前述しましたが青春18きっぷなどの普通の電車用のきっぷで船に乗れちゃうので非常に新鮮な体験ができます。ぜひ宮島航路に乗って宮島を訪問してみてくださいね。
それでは今回はここまでとします。
今回は主にJR西日本管区の西日本~山陽・山陰おすすめ路線をご紹介しました。
次回は同じく西日本の、山陰地方のおすすめ路線をご紹介していければと思います。
それでは次の記事にて!ご覧いただきありがとうございました!
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